◎ 政 治 ◎ 選択的夫婦別姓問題
いよいよ民主党が来年の通常国会で選択的夫婦別姓を導入すべく民法改正に着手するようだ。そうなると、子供は生まれる子ごとに、両親のどちらの苗字にするか、親が決めることになる。
夫婦別姓問題は、日本の国柄や家族制度のあり方に関する重要な法案であり、それこそ在日外国人参政権問題、人権擁護法案などと同じくらい、国民が一部偏向マスコミの言説をうのみにすることなく(というかそもそも郵政民営化問題と同様まともに一番本質的な事実関係をとりあげていない)、充分時間をかけて議論を尽くした上で決めなければならない問題である。日本航空に対する政府保証がどうだとか、国債をどこまで発行するとか、ダム建設がどうかという問題とは次元が全く異なる問題なのである。
もしも日本国民が充分時間をかけてあらゆる面で議論を尽くした結果、大多数の国民の声が選択的夫婦別姓にせよとの結論であるならば、私は祖国日本の将来は夫婦別姓を採用しているお隣の中国、韓国・北朝鮮や、太平洋の向こうのイラクやイランには厳しいが軍事大国中国にはたいへん優しいアメリカにでもおまかせして、第二のふるさとのヨーロッパにでも亡命しようかという気になるだろう(半分冗談ではあるが)。
夫婦別姓導入論者の方の主張を100%否定するつもりはない。ただ、「家父長制」が差別の温床で云々というたぐいの議論は勘弁願いたい。いずれにせよ、「通称」を用いるなど、多少の不便はあるかもしれないが、どうしても配偶者の姓を使いたくないという方については、どこかで折り合いをつけるしかないのだ。別に女性の配偶者の姓でも良いが、どちらか一方の姓に統一しなければ社会的にも混乱を招きかねない。
また、選択的夫婦別姓は、行き過ぎた個人主義を助長し、家族の一体感を損ねることになる。そうでなくても、家族意識、共同体意識の低い人間が戦後のおかしな教育により、これまで粗製濫造されてきただけに要注意である。
日本が真の独立国として、行き過ぎた個人主義や自分勝手主義から、共存共栄型で共同体を尊重する日本の本来の国柄に戻ったならばまだしも、そうではない現状では選択的夫婦別姓の導入は日本解体を一歩進める悪しき法改正となるであろう。