◇ コ ラ ム ◇ 「お祖父さんの時計」(写真付)
2007.10.23
コラム
「お祖父さん時計」という歌をご存じの方はいるだろうか。私の持っているレコードは昭和15年(1940年)9月の新譜で、A面はコロムビアのスリーシスターズのジャズソング「夢去りぬ」でB面が「お祖父さんの時計」である。
このレコードは最近まで比較的入手困難な稀少盤であった。「お祖父さんの時計」は、門田ゆたか作詩、仁木他喜雄編曲のジャズソングで、ミミー・宮島の歌とタップダンスのアメリカ調の曲である。
みなさんもどこかでこの曲名を聞いたことがあるのではないだろうか。この「お祖父さんの時計」こそ、平成14年(2002年)年に平井堅のカバー曲で一世を風靡した「おじいさんの古時計(Grandfather`s Clock)」の元となる曲である。
「お祖父さんの時計」はもともと1876年にアメリカのヘンリー・クレイ・ワークが作曲した歌であり、世間では昭和37年(1962年)のNHKの「みんなの歌」ではじめて日本に入ってきたということになっている。
しかしながら、それは間違いであり、約70年前に既に日本に入ってきたことが意外と知られていない。誠に不思議である。
(上記歌詞カードはN氏所有のものを大阪のK氏のご好意でコピーをいただいたものこの場を借りて感謝申し上げる。)