◇ コ ラ ム ◇ 目に見えないものを大切にしよう!
今日午後横浜にて高校生を対象に一時間ほど講話を行った。私が日頃お世話になっている星さ国際高等学校の生徒会役員の研修プログラムの一環である。教室には生徒約15名と教員約5名の総勢20名が出席。
私より冒頭、「より良く生きるため」とは「(自分も他人も)幸せになること」だという結論を示し、その手段として「目に見えないもの」を大切にすることが人生をより良く生きる鍵であると申し上げた。
それでは、「目に見えないもの」とはなにか。それは、ネオリベ信奉者が大好きな市場原理や価格では表せない、すなわちマーケットでは売っていないものである。
この「目に見えないもの」とは、現世御利益主義で、目先のパワーとかマネーとか人をたくさん殺戮する軍事力を大事にするアメリカや中国のような世界約200カ国中の異端児がもっとも不得意とする分野である。
目に見えないものとは、まずはGNOである。横浜の有力者である藤木幸夫会長よりいただいたマグカップにGNOと書かれてあった。GNOとは、「義理(G)、人情(N)、恩返し(O)」。人としての道であり、人生の基本型だ。このことをわかりやすく生徒に説明した。
うすっぺらい欧米流の個人主義や大陸系の覇権主義が戦後の日本をおかしくしている。そのせいで、日本人が得意とする「目に見えない」ものに対するものがないがしろにされている。
GNO以外にも、人と人との信頼関係、幸せ、心、たましい、愛、世界人類の平和、環境、歴史や伝統に対する誇り、いのち、思いやり、健康、ご先祖様、お天道様などがあることを説明した。
大変抽象的な中身であるが、以外とみんな熱心に私の話を聞いてくれた。
私城内実が考える究極の目に見えないものは、「世のため人のため、万民幸福のために『信念』を貫く」ことだと思っている。「信念」が勝つか「邪悪な力」が勝つか、神のみぞ知る。
(参考:「藤原正彦先生との対談(上) 」、「藤原正彦先生との対談(下)」)