◇ コ ラ ム ◇ 常用漢字表
2008.10.22
コラム
今朝の新聞を読むと、「常用漢字表」の改訂作業をしている文化審議会の漢字小委員会が、「私」について、現行表にある訓読み「わたくし」に加えて新たに「わたし」の読み方と追加することにしたという。また、音訓読みの変更案で三十四の漢字をとりあげた由。その中で、「城」(しろ、ジョウ)に対して「き」という読みを加えたとあった(茨城、宮城に対応するため)。これまで、きうちみのるを「木内実」と書かれることが多かったが、これで少しは浸透するのかなと期待してした。
それにしても、「常用漢字表」に掲載されている漢字と読み方を良く見ると、日常生活で普通に使っているもののかなりが意外と載っていない。その証拠に、「城」(き)なんかの特殊な例は別としてようやく今回、育(はぐくむ)、創(つくる)、全(すべて)などが新たに掲載される予定だという。「おい、おい、これまで常用漢字表の音訓になかったのかよ」と思うかたばかりではないだろうか。
日本の子供たちの知的レベルが先進国の中でどんどん落ちているというが、こうしたことと関係ないのであろうか。「常用漢字表」をもっと徹底的に見なおすべきではないか。これでは、日本の純文学や古典など読める人がますます少なくなる。新聞が読めれば良いという問題ではないはずだ。日本人でない日本人を量産することになりはしまいか心配だ。 なんといっても、日本人はまずは国語(日本語)から。みなさんのコメントお待ちしている。