我欲を捨てよ
先の衆議院選挙で落選したことは、ご支援頂いた地元の方々や選挙区外の全国の支援者の方々に対して本当に申し訳なかった。
落選していろいろなことが見えてきた。毎年三万人を越える自殺者が出るような時代になった。まじめにこつこつとかんばってきたにもかかわらず、会社を倒産させて自殺に走る中小企業の社長さんたちの気持ちが実感として分かるようになった。また、地元の資源回収の奉仕活動を通じて、地域の志のある方々とともに汗をかく喜びも味わうようになった。
この世の中には私欲(あるいは我欲)を捨てて、公の精神で社会に奉仕している方々がいる。その多くが黙々と社会奉仕をしている。自己の地位や名声のためにではなく、社会的弱者や地域住民という他者のために貴重な時間と労力を割いている。こういう人たちは本当に党派を超えてすばらしいと思う。
なんども言うように戦後の日本はどこかおかしくなっている。世の中にものがあふれ、物質的な豊かさを享受するようになったが、精神的には貧しくなってきている。行き過ぎた個人主義のおかげで自分さえ良ければよいという連中が増えており、本当になさけない。昨今のいわゆるアメリカ的な新自由主義(ネオリベラリズム)は、規制緩和、市場主義、自由競争と聞こえは良いが、ようは動物園のライオンや虎のような野獣とネズミや鳥のような小動物を全部いっしょのおりにほうりこむようなものである。最後に生き残るのはからだの大きい(資本力のある)ライオンや虎のような野獣だけである。
我欲を捨てて、地域の共同体を大事にし、まわりのひとたちとともに利益を分かち合う、本来の日本人の原点に立ち返らないとこの日本はいずれ衰退していくであろう。
4月10日(月)