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◎ 政 治 ◎ マイケル・ムーア監督、オバマ候補支持

2008.04.22 ピックアップ

 以下の記事が掲載されていた。
 「ムーア監督がオバマ氏支持=クリントン氏の中傷戦術を批判?米大統領選」
 【ワシントン21日時事】 イラク戦争を批判したドキュメンタリー映画「華氏911」などで知られるマイケル・ムーア監督は21日、声明を出し、大統領候補として民主党のオバマ上院議員を支持すると表明した。ムーア氏は、クリントン上院議員による中傷戦術は「失望を通り越し、見苦しい限りだ」と厳しく批判している。
 ムーア氏は、医療保険の国民皆保険化を訴えた昨年の作品「シッコ」で、クリントン氏が大統領夫人時代に皆保険導入を試みながら挫折した経緯を取り上げ、必ずしも同氏に敵対的ではなかった。しかし、ここ数カ月のオバマ氏への中傷攻撃に幻滅したと説明し、「彼女は偏狭な人間。初の女性大統領は別の人になるだろう」と述べた。
 以上が記事の内容だが、気になるのは、クリントン候補が「国民皆保険制度を導入しようと試みた」という部分である。民間保険中心のアメリカでは、お金がある人は十分な医療サービスを受けられ、お金がない人はろくな治療も受けられない国である。銃や麻薬の問題と並んで医療保険制度もアメリカの社会問題の一つになっているのだ。
 ところが、アメリカでは民間保険中心の制度から日本のような国民皆保険制度への見直しをしようという試みがあるのに、なぜか国民皆保険制度の本家本元の日本では、あやしい構造カイカク路線やら、規制緩和路線のかけ声で(実はアメリカの年次改革要望書の要求にしたがって)患者さんの福利厚生よりも民間保険会社(外資)のビジネスチャンスの拡大を優先させようとする始末である。
 同じように、世界各国で行きすぎた郵政民営化によるさまざま弊害が起こって、私企業のもうけ主義ではなくて、国民に対する公共サービスの提供という視点に沿った形で見直しがなされているのに(ドイツやニュージーランドの例)なぜか、日本だけ逆方向の改悪を行ってしまう。ちなみに、このままいくと、日本の郵政民営化は分社化という最悪の経営形態によって将来(約10年後)アメリカのように郵便事業は国営化され、国民の血税でまかなわれることになるであろう。すなわち、おいしいところ(郵貯、簡保)だけとびにあぶらげをさらわれるように外資にもってかれるということになりかねない(郵政民営化によって、一円も税金を払わないですんでいた国民が税金を払うことになる)。ここまでくるとまさに「改革(リフォーム)詐欺」である。
 なぜ、日本だけこういうバカなことをしでかすのか。日本の国家議員は本来国民の生命財産を守る、国民を幸せにするのが第一であるはずなのに、自分の地位名誉や特権を守ることばかりやっているからこんなことになるのである。
 そのことに多くの国民が気づきはじめている。日本の政治はここ数年以内に激動するであろう。それこそ国会議員の総入れ替えに近いことが起こるかもしれない。「ただひたすら国民を幸せにする」というごく当たり前のまっとうな政治信念のかけらもない、その時代の権力者に迎合する国会議員の過去の発言や行動が良識ある国民によって徹底的に精査される時がくるであろう。
 良識ある国民のみなさんに訴えたい。その「時」がくるまで静かに怒りを腹の中におさめて欲しい。エネルギーをその「時」までにたくわえるのである。みなさんが日本の政治を正しい方向に変える主役なのだから。