１９日、法務省から司法修習生に対する経済的支援について、月１３万５０００円の給付を行い、さらに、希望者には現在の「貸与制」も併用する制度を新設するとの発表がありました。

　司法修習生の経済的支援の問題については、優秀な人材が多額の借金を抱えて法曹の道を断念しているところ、法曹の質の低下は、法治国家である我が国の根幹にかかわる問題であり、従来の給費制と同じ月２０万円程度の実費支弁が最低限必要である旨、強く申し入れてきました。

　関係各位の努力は多としますが、法曹の高い公共性に鑑み、また今後の司法外交や法制度整備支援といった新たな課題に司法修習生が挑戦する上でも、今回の支給額は十分でないと考えております。

　今後の司法試験の在り方、合格者数、法科大学院の整理統合、研修内容の改善といった来年以降の司法制度改革全体の見直しのプロセスにおいて引き続き検討を加え、将来的な貸与制の廃止、完全な給費制の復活実現に向けて、今後もしっかりと取り組んで参ります。