成人式と国民の祝日
今年の成人式は1月8日(月)であった。去年は1月9日(月)、つまり、第二月曜日が成人式ということである。昔は曜日にかかわらず1月15日が成人式であった。隔世の感あり。
年によって成人式の日が変わるが、どうも釈然としない。国民の祝日とは本来決まった日に定められるべきである。これはご都合主義の最たるものだ。
特に5月4日のみどりの日は、単に5月3日の憲法記念日と5月5日の端午の節句すなわち子供の日に挟まれているために設けられた場当たり的な祝日である。国民の祝日というのは何か尊いものに感謝する記念日でなければならない。なぜ、5月4日にみどりに感謝しなければならないのか。その必然性が分からない。別に「みどり」にこだわるのなら、松の新芽が「みどり立つ」時期でも、桜の咲く季節(「桜の日」=「みどりの日」)でも良いのではないか。
私はどちらかというと保守的な人間だが、それならいっそうのこと5月4日ではなく、5月1日のメーデーを国民の祝日にすべきではないかと考える。現在戦後のいざなぎ景気を超える長期の景気上昇期を記録したと大本営の政府は発表しているが、それが事実であるかどうかは別として、そうであるならばその景気を支えている大企業、中小企業の労働者、勤労者の汗とほこりと油にまみれた労働という尊い行為に感謝すべきではないだろうか(なぜ5月1日が労働、勤労感謝の日でないのか不思議である)。
「建国記念日(紀元節)」にしても、 「文化の日(明治節)」にしても、「勤労感謝の日(新嘗祭)」にしても、「昭和の日」にしても、国民がその祝日の持つ意味を理解し、毎日とは言わないが、折に触れてそのことに感謝するのではなければ、何のための国民の祝日か分からない。
こんなことを言っても悪しき近代合理主義に染まったひとたちには分からないのではないかと危惧している。
1月10日(水)