◎ 政 治 ◎ 解散
2009.07.02
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解散はいつなのかと良く聞かれる。しかし、解散権を有していると言われている麻生太郎総理も分からないかまだ決めかねているのではないだろうか。だから、もっともらしいことは言えるが、具体的な日程など私に分かるわけがない。
そもそも解散権は総理大臣の専権事項と言われているが、実際どうなのだろうか。この点前回の郵政解散総選挙もそうだが、憲法学者をはじめ有識者の意見があまり聞こえてこないのが不思議だ。
本当に総理大臣が好き勝手に衆議院を解散できるのか。憲政の常道というものは存在しないのか。そうではあるまい。内閣不信任案が可決されたとか、外交・安全保障上の重大事案について国民の信を問う場合などに限定されているのではないか。
私は解散せずに任期満了選挙で良いのではないかと思っている。いまさら解散したって何の意味があるのだろうか。解散するタイミングはもう完全に失している。解散は与党が政権を維持するために総理に与えられた特権なのか。そんなことは断じてないはずだ。日本の議院内閣制そのものをもう一度考え直す必要がある。
麻生太郎総理が天皇陛下の外国訪問中も皇太子殿下が代理で解散できるということを述べたようだが、天皇の国事行為はそんなに軽いものなのか。こういった感覚に驚きを禁じ得ない。天皇陛下の御名御璽は大変重いものだ。
政治が混乱しているときこそ、日本の国柄に思いをいたし、原理原則や憲政の常道に立ち返ってものごとを進めていくべきではないか。