衆議院議員 静岡県第7選挙区城内 実

活動報告及びお知らせ
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◎ 政 治 ◎ 予算規模と国債発行額に関する質問主意書

2009.12.04 ピックアップ

 本4日で臨時国会が終わった。先日、経済政策に関する質問主意書を国会に提出した。以下にその中身を公開する。政府からの回答は11日頃になるとのこと。また、このブログで発表する予定である。

 

右の質問主意書を提出する。

 

平成二十一年十二月二日  提出者  城 内   実

 

衆議院議長 横 路 孝 弘 殿

 

予算規模と国債発行額に関するに質問主意書
 平成二十一年度第二次補正予算と平成二十二年度予算の予算規模や国債発行額に関する様々な発言が与党内で飛び交っている。民主党の菅直人副総理は十一月三十日、二次補正は二兆七千億円を上回る可能性に言及した。一方、与党国民新党は十一月二十日に十一兆円という独自案を発表し、「積み上げたらそのぐらいになったが、規模にはこだわらない」と十一月二十八日に発言している。このように予算規模という国の経済にとって極めて重大な事柄が、経済モデルの分析なしで政府高官から発表されることに関して質問する。

 

一 経済モデルを使った新規国債発行額の規模の試算について
 1 日本が経済危機を克服できるかどうかは予算規模(新規国債発行額の規模)によって大きく影響される。その規模は政府高官などが思いつきで発言すべきものではない。例えば二次補正の額が二兆七千億円の場合と十一兆円の場合で、様々な経済指標(失業率、経済成長率、消費者物価指数、国の債務のGDP比、雇用者報酬)においてどのような違いが出るかに関する、マクロ計量経済モデルを使った試算結果を政府は国民に示す義務があると考えるが見解如何。
 2 経済モデルを使った試算は新規国債発行の規模を決める段階で使われていたら、これまでのような経済政策の大失敗は起こりえなかった。新政権は、旧政権の悪しき習慣を踏襲するのでなく、しっかり経済モデルで分析した後、予算執行後の経済がどのようなものかを国民に示せば、新規国債発行額に関して国民の合意が得られると考えるが見解如何。

 

二 国債残高と日本国債の信認について
   平成十三年と十四年に格付け会社による日本国債の格付けが大きく引き下げられたが、平成十九年に再び引き上げられた。この間、国債発行残高は増え続けている。このことが意味することは、国債発行残高が増えれば国債の信認が落ちるという単純な関係ではなく、むしろ国の経済状態が良くなれば国債の信認が高まると考えるのが自然である。そうであれば、現状では、国債残高の増減よりむしろ経済立て直しを第一に考えるべきであると考えるが見解如何。

 

三 財政危機の認識について
 1 政府は不況であるのにもかかわらず財政が厳しいとの理由で赤字国債の発行を抑えようとしているが、果たして本当にそれが正しいと言えるのか。例えば昭和五十七年九月十六日に鈴木善幸総理大臣は「財政非常事態宣言」を出し、不況であるのにもかかわらず歳出削減を行おうとしていた。同年九月二日の朝日新聞には「財政 “サラ金地獄に”」とある。鈴木総理は十一月二十七日に財政悪化の責任を取って退陣している。しかし、その当時国の借金は僅か九十六兆五千億円であった。長期金利は約八%であったが、これ以上国債を発行すれば金利が上がると言われていた。しかし国の借金は現在十倍近くになったが、長期金利は逆に一.二%程度まで下がっている。その後、現在まで二十七年間政府は財政危機を訴えるが、実際金利が暴騰したことは一度もなかった。二十七年間財政危機を言い続けたのは間違いであったと考えるが見解如何。
2 「財政非常事態」「財政危機」など、明確な根拠も示さず、むやみに国民の恐怖を煽る発言を行うことは政府としては避けるべきだと考えるが、見解如何。 
右質問する。