衆議院議員 静岡県第7選挙区城内 実

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◎ 政 治 ◎ 村田良平元外務事務次官(写真付)

2009.12.23 ピックアップ

 22日の昼は私が公私ともに長年にわたってご指導いただいている村田良平元外務事務次官(その後、元駐米大使、駐独大使)が京都市内の某ホテルにて昼食に招いてくださった。村田大使が駐独大使の時に私は一年弱ほど秘書官の仕事をやらせていただいた。当時したっぱの外交官(二等書記官)の私にとって事務次官、駐米大使経験者のかばん持ちをできただけでもいろいろと勉強になり、幸せであった。村田大使は外交評論家の岡崎久彦氏と同期入省であるが、僭越ながら私は村田大使は戦後の数少ないわが国の国益を第一とする本物の外交官であると思っている。今回体調を崩されているにもかかわらず、お会いしてくださったことは本当に光栄であった。
 村田大使は、今の民主党政権の外交政策、特に日米外交を嘆いておられた。(ちなみに、村田大使も城内実もどちらかというとアメリカには言うべきことははっきりと言うべきとの立場であり、いわゆる小泉竹中従米属国派と一線を画している。)また、例の核密約問題についても持論を述べておられ、大変参考になった。
 私が外交官になりたいと思ったきっかけは、私が幼少時(小学校1ー4年、1971ー75年)に西ドイツに滞在していたおりに、当時の曽野明大使の公邸にてクリスマスの会に呼ばれ、声をかけられたことがきっかけであった。曽野大使は当時のソ連に対して大変厳しい見方をしておられた。子供ながら、冷戦のなんたるかを教えられたのである。曽野明大使は外務省退官後も言論活動を続けられ、月刊「正論」誌や今はなき「諸君!」などで健筆をふるっておられた。
 学生時代に曽野明大使の講演会に出席してご挨拶したところ、「今の外務省はだめだ、外交官などめざすべきではない。」とたしなめられたことを今でも思い出す。曽野大使の予言どおりにソ連は崩壊し、城内実も外務省をやめてしまった。
 村田大使に曽野明大使のことを話したらやはり同じように肯定的に評価されておられた。それに対して一部の戦前の枢軸派の大使についての批評もあり、近現代史をライフワークにしよと思う私にとって大変参考になった。
 いずれにせよ、わが国の国益を考える上で、外交と国防のあり方をもっと真剣に考えなければならないと思った次第である。
村田良平大使閣下