◎ 政 治 ◎ 鳩山総理、あなたは行政府の長ですよ!
2010.01.17
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鳩山総理が検察とがちんこ勝負の宣言をした小沢一郎民主党幹事長に対して「(検察と)闘って下さい」と述べた。私は、この報道に接して唖然とした。
東京地検特捜部は行政機関の一つである。法務省の事務次官経験者が検事総長に就任することが多いことからも明らかである。こういう発言をされたということは、行政府の長として指揮権発動(検察の判断を権力でもってくつがえす)を決断したと受け止められてもしかたがない。(いまからちょうど50年ほど前の吉田茂内閣での犬養法務大臣の指揮権発動の結果どうなったかを思い出したしていただきたい。)
自民党のすねに傷のあるお方が民主党批判をするのも噴飯ものであるが(目くそ鼻くそを笑うとはこのことを言う)、鳩山総理の憲法意識の低さは目に余る。
日本は議院内閣制である。いい悪いは別として、立法府、行政府、司法府の三権分立が憲法でうたわれている。にもかかわらず、行政府の長が部下である行政府の一機関の決定に対して擁護することなく、立法府の最大与党のナンバー2の立場を重視するのであれば、行政府の長の役割を放棄したことになる。
民主党政権になった直後私は、民主党は旧ソ連共産党や北朝鮮の朝鮮労働党、第三帝国のナチス(=NSDAP、国家社会主義ドイツ労働者党)のような一党独裁的な傾向を帯びていると警鐘を鳴らした。しかし、それから事態は何ら変わっていない。
私は、日本の行く末を心配している。こうなるともはや政界再編しかないであろう。たった数人のいわゆる新党構想ではなく、与党第一党としての役割を果たせる新しい国民政党をつくることがこれからの課題である。沈黙を貫いてる民主党の同志よ!刮目せよ、行動せよ!自民党の同志よ、沈みゆく船から早く脱出せよ!!