◎ 政 治 ◎ 欧州での選挙
2012.05.08
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フランスで現職のサルコジ大統領が、また、ギリシャでは政権与党が選挙で敗北した。
共通点は、両者がいずれも増税を行い、緊縮財政を進めていたということである。その結果景気と雇用が悪化したことに世論が大反発したのである。
特に、ギリシャでは付加価値税を増税し、国防費、公務員人件費、年金を削減している。この政策組み合わせはまさに今の日本と重なりはしないか。藤村修官房長官が早速、両国の選挙結果について「割に拮抗している」とのコメントを出したが、消費増税に向けて予防線を張る意図があるのは間違いない。
以前から述べているように、不況下での増税、そして緊縮財政、特に「プライマリーバランス至上主義」に私は疑問を持っている。本日、国会で消費増税関連法案の審議が始まったが、今回の欧州での選挙結果を他山の石とし、増税についてはきわめて慎重に議論すべきである。