◇ コ ラ ム ◇ トミカ
今日は仕事の関係で長野で講演した。直線距離であれば電車で三時間程度のところであるが、わざわざ浜松から東京まで新幹線で行き、長野新幹線に乗り換えた。会場は長野県の山ノ内町であった。講演を終え、特急「しなの22号」に乗って三時間かけて名古屋に到着。名古屋から新大阪まで一時間。
明日は大阪である団体の総会に出席する。21日(日)には浜松でいろいろな行事があるが、今回だけは前々から決まっていた日程なので浜松の行事は妻と秘書のみなさんでこなすことになった。
大阪について地下鉄に乗った。駅を降りたらたまたまトミカショップがあった。二人の息子たちがトミカが好きなので、ちょっとミニカーを一個ずつ買おうと思って店に立ち寄った。
そうしたら、私が好きな昭和30年代の日本の旧車のミニカーが売っていた。子供の土産はそっちのけに、Tomika Limited Vintage のトヨペットコロナ1500パトカーやら、日産グロリアパトカー、三菱デボネア(初代)、プリンススカイラインデラックスなどなどを物色。日活名車座などというシリーズもあった。
三丁目の夕日が一世を風靡したが、私が生まれたのが昭和40年。生まれる前の昭和30年代の日本は、国産自動車のみならず、映画、野球、相撲と町に活気があふれていた。その後の高度経済成長がもたらしたものは良しにつけ悪しきにつけ物質的な繁栄である。
昭和30年代の日本のアメリカに対するあこがれは相当なものであった。あれから半世紀確かに日本は物質的には繁栄したが、精神的には貧しくなっている。だからこそ昭和30年代の日本に立ち返って、生活が苦しくても娯楽でストレスを解消する社会、お互いが助けあう共存共栄の社会をとりもどすべきではないか。
トミカの昭和30年代の国産車を見てそう感じた次第である。