衆議院議員 静岡県第7選挙区城内 実

活動報告及びお知らせ
国家国民のための信念を貫く男 信念

活動報告及びお知らせ

ACTIVITY

◇ コ ラ ム ◇ 戦前の米国音楽

2007.11.27 コラム

 つい最近、昭和九年に日本コロムビアから発売された、比較的に入手困難なSP盤を入手した。ジャズソングの「僕の戀人」(歌:中野忠晴、伴奏:レイモンド服部指揮コロムビアジャズバンド)と「君なき日」(歌:ベティ稲田、伴奏:C・ラプハム指揮コロムビアジャズバンド)。
 私のSP盤コレクションの中には戦前の和製ジャズのレコードはあまりないが、それでもベティ稲田以外にも川畑文子、リキー宮川といった日系二世によるジャズソングを少々所有している。
 何か戦前の日本ではアメリカのジャズが禁止されていたような間違った認識があるようだが、それは戦時中のごくわずかな期間だけである。意外とこのことは世間で知られていない。
 日本国民、特に都会に住んでいる戦前の日本人は大いにジャズやハワイアンを楽しんだ。私が数年前に書いた文章「ラッキーレコードと戦前の軽音楽」に詳しく書いてある。戦前のハワイ出身の灰田勝彦さんも、戦前戦中はハワイアン以外にも「燦めく星座」、「マニラの街かどで」、「ジャバのマンゴ売り」、「加藤部隊歌」、「ラバウル海軍航空隊」といった流行歌や軍事歌謡を歌った。戦後はふたたびハワイアン歌手に戻っている。
 こうした戦前の和製ジャズや日系二世による歌謡曲が、最近注目をあびるようになっている。以前紹介した「お祖父さんの時計」も和製ジャズである。70年近く前の音源が21世紀の現代に甦る。その瞬間は感無量である。