◎ 政 治 ◎ 中国の海洋進出について
2014.05.27
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南シナ海の情勢が緊迫している。
中国による一方的な石油掘削活動の着手をきっかけに、5月2日以降、複数のベトナム船と中国船が海上で衝突し、緊張が高まっている。
12日に発出されたASEAN首脳会議議長声明でも、かかる南シナ海の情勢に対して「深刻な懸念」が表明された。
そしてベトナム国内では、連日のように中国に対する抗議デモが行われている。
近年、中国は南シナ海や東シナ海において一方的かつ挑発的な海洋進出を繰り返すなど、海洋強国化を進めている。
我が国固有の領土である尖閣諸島の近海においても、中国船による領海侵犯が繰り返されている。
こうした中国の海洋強国化は、国際社会における共通の懸念事項となっている。
南シナ海情勢は、私が部会長を務める自民党外交部会でも13日に議論されたが、我が国として、ASEANや関係各国と連携を密にし、中国の動きを抑止せねばならない。
24日には、中国軍戦闘機が自衛隊機に異常接近するという事態も生じている。
偶発的な衝突など、不測の事態はいつ起こっても不思議ではない。
中国は、米国と並ぶ大国であるというならば、その根拠や詳細を国際社会に対して明確に説明できるような行動を心がけねばならない。