２６日、安倍総理大臣とフィリピンのドゥテルテ大統領が、首脳会談を行いました。

　会談では、日本から大型巡視船の供与や、海上自衛隊のプロペラ機の貸与、５０億円の円借款の実施等の支援が合意されました。また、ドゥテルテ大統領からは、南シナ海をめぐる問題について、「日本とわが国は同じ状況にあると考えている。われわれは平和を求め、法の支配に基づいて平和的に問題を解決したい。常に日本の側に立つつもりだ」との発言がなされるなど、今回の首脳会談では、経済や安全保障の協力関係をさらに強化することで一致するという成果がありました。

　他方で、ドゥテルテ大統領は、反米的発言を連発しつつ、中国への接近を図るなど、その国際的な動向は、日比二国間の友好関係のみからは、予断を許さない状況にあります。

　複雑に絡みあい変動する国際情勢において、親日家とも言われるドゥテルテ大統領といかに向き合うか、今後の日本外交の重要な課題の一つとなります。